乾癬の教科書
乾癬ってどんな病気?
乾癬ってどんな病気?
乾癬の特徴
乾癬は、皮膚に、炎症(赤み・腫れなど)が生じる全身性の病気です。乾癬の皮膚症状は、頭皮、ひじ、ひざやひざ下、おしり、つめなど、外部からの刺激を受けやすい部位に多くみられます。乾癬の症状は、皮疹などの皮膚症状の他に、関節症状(痛み・腫れ・変形など)が出ることもあります。乾癬の発症原因はまだ詳しくわかっていませんが、体内の免疫バランスの異常によっておこると考えられています。乾癬は、他の人にうつることはありません。症状はよくなったり悪くなったりを繰り返すため、長期的な治療とケアが大切になります。
乾癬の患者数
日本における乾癬患者さんの数は、40〜50万人以上と推計されています。つまり、日本人の1000人に4〜5人以上が乾癬を発症していることになります*1 *2。日本の乾癬患者さんの割合は、欧米に比べると少なめですが、増加傾向にあるといわれています。日本における乾癬患者さんの増加には、近年の食生活の欧米化やストレスの増加など、さまざまな要因が関係していると考えられています。
乾癬患者さんの男女比は、日本ではおよそ2:1(2009-2011年度日本乾癬学会調べ)*3と言われており、男性の方が女性より約2倍多い傾向にあります。
一方、欧米では乾癬患者さんの男女比にあまり差はありません。
乾癬の発症年齢は、乳幼児から高齢者までと幅広いですが、平均年齢は40歳弱で、発症年齢のピークは20歳代と40〜50歳代*3です。
- Kubota, K. et al.: BMJ Open, 5: e006450, 2015
- 照井 正 他: 臨床医薬, 30: 279-285, 2014
- Takahashi, H. et al.: J Dermatol, 38: 1125-1129, 2011
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